玄伊勢さんより (己奴裡(みどり)な日々)@美鳥の日々

一ヶ月目・第一週日曜日

早朝




 「ドォワァ――――――――!!!!!! なッなッなッ何だッ!!、コリャ――――!!!」

 清々しい日曜の朝の静寂は、突如正治の叫び声によって破られた。

 「一体何が、如何なっているんだッ!!」

 正治が驚くのも無理が無い。何せ自分の右手から、もう一人の自分が生えていたのだ。

 「ようッ!俺。朝っぱらから騒がしいな。ちったぁー、落ち着けよ」

 右手のセイジは、この異常な事態に動じていないのか、それともこのセイジ自身が、異常な存在故なのか、妙に落ち着いた様子で、正治を宥め様とした。

 「おッ落ち着けって、おッ俺の右手から、俺が生えているんだぞッ!! こッこれが落ち着いていられるかッ!!」

 右手から自分が生えている事自体が、異常な事ながらも、そのセイジから話し掛けられた事に、激しく狼狽しながらも、正治はセイジに怒鳴り返した。

 「だけどよぉ、このままじゃ、何の進展も無ぇーだろー。ちったぁー、状況を把握し様とは思わねぇのかぁ?」

 セイジの言葉に、突然の事にパニクっていた頭も、少しは冷えたのか、落ち着きを取り戻し始めた正治は、改めて右手から生えているセイジを、繁々と眺め回した。
 手首から生えているその姿は、如何見てもミニサイズの自分自身に間違い無く、またセイジは上半身、臍の上から生えているのでは無く、足の付け根、股下の上から生えていたので、朝勃ちでおッ勃ったチンポまで、しっかりと付いているのが見て取れた。

 「で、お前は一体何なんで、俺は如何しちまったのか。この訳の分からない状況を、分かる様に説明しろ」

 一旦開き直ったら肝が据わったのか、状況を把握しているのであろうセイジに向かって、説明を求めた。

 「端的に言うと、俺はお前の抑圧されていた欲望が、具象化したものだ」
 「はぁ!? 訳分かん無ぇぞ」
 「チッ!! 鈍い奴だなぁ。まぁ、だからこそ、俺が生まれたんだけどなぁ。イイか良く聞けよ。俺はお前が犯りてぇ犯りてぇつう、鬱積した貪欲な性欲と、未消化のまま蓄積され続けた欲求不満が、解消出来ずに行き場を無くしちまってるのに、お前が根本的な事から目を逸らしてやがるから、二進も三進も行かなく成った深層心理、つまりお前自身の無意識が生み出した、自浄作用としての存在。即ち、お前が目を逸らし続けていた本心で有り、それを自覚させる為に、実体化したものだ。分かったか!?」

鼻息も荒く、セイジが説明をすれば、

「あ〜、何と無く」

 正治はセイジに視線を合わせない様に、斜め上に目を逸らして生返事をすると、

 「本当は分かって無ぇ〜だろ」

 セイジが疑いの眼差しで、正治を睨め付けた。

 「ばッ馬鹿にするなッ!! その位は分かるぜ」

 正治は顔を赤く、怒鳴り返した。

 「いーや、分かって無ぇ。俺はお前の本心だって言っただろ、お前の考えている事は分かるんだよ。このまま言い争っても埒が明か無ぇ。実力行使有るのみだな」

 正治の顔に近付くと、セイジは何やら含んだ笑みを浮かべた。

 「なッ何するつもりだ」

 不穏な雰囲気を感じ、正治が狼狽えて問いかければ、

 「なぁ〜に、大した事じゃ無ぇよ。ただ、お前の隠していた本心を、自覚してもらうだけさ。体を使ってなッ!!」

 セイジの言葉か終わるや否や、正治の体は勝手に動き出し、着ていた物を全て脱ぎ捨て、アッと言う間に全裸に成ると、仰向けに寝っ転がってしまった。

 「おいッ!!、手前ぇ。一体何しやがった!!」

 自分の意思とは別に、勝手に動く体に恐怖を覚えて、セイジを怒鳴ると、

 「残念だったな。言っただろ、俺はお前の本心だってな。肉体の支配権、優先順位は俺の方が上なんだよ。お前じゃなく、俺になッ!」

 それを証明する様に、正治の意思に反して、両脚がバカッと開脚すると、セイジは意味深な笑みを正治に向けて、股間へと下がっていった。

 「ふふん、チンポすっげぇ威切り勃ってんな」

 血気盛んな性格故か、犯りたい盛りの年頃故か、その両方なのか、正治のチンポは、この異常な事態に置いても萎える事無く、朝勃ちの状態を保ったままだったのだ。

 「おッおい。何をするつもりだ!?」

 幾ら自分の分身とは言え、有る意味他人に自分の、それも恥ずかしい状態のチンポを、見られると言う羞恥心と、何をされるのか分からないと言う不安から、おどおどと訊ねると、

 「直ぐに分かるぜ」

 セイジは言い終わらない内に、まるで丸太にしがみ付く様に、正治のチンポに抱き付くと、体の全てを使って刺激を与え始めた。

 「うぁぁぁぁ??!!!!」

 行き成りの事態に、正治は驚愕しただけでなく、始めて経験した未知の快感に、早々と腰砕け状態に成ってしまった。
 何しろその快感たるや、通常の右手によるマスカキでは、到底味わう事が出来ない代物だったからだ。セイジがヘルスの泡踊りの様に、チンポの竿に体を擦り付けて動き、小さな手で撫で回されるのは、何とも言えなかったし。ボール遊びの様に金玉を弄られたり、玉袋を伸ばしたり撫でられるのも堪らなかった。何よりも一番堪らないのは、あの小さな舌で舐め回される事だった。
 また触覚的な快感だけで無く、小さな自分がチンポにしがみ付いている様でも有り、かつ巨大なチンポにしがみ付いている自分にも見えると言う、倒錯した視覚的効果も相まって、異常な興奮をもたらしていた。
そして自分の本心で有り、分身で有ると言う事に偽りが無い事は、セイジが体験している感覚を、共感している事で納得出来た。それは自分のチンポを弄り回されると言う、単純で直接的な快感の他に、正治のチンポに擦り付ける、セイジのチンポの感覚や、それ以外のセイジの感覚も共感するので、同時に二種類別々の快感を共感して、正治を狂わし悦ばすのだ。
もっともこの後直ぐに、天国と言う名の甘美な地獄へ堕ちる事は、正治が知る良しも無かったのだが。

「うぅッ、ちょッ、ちょっとタンマ!!」

今迄セイジが与える快感に浸っていた正治は、突然大声でセイジに静止の声を上げた。始めは気付かなかったが、感覚を共感していると言う事は、味覚も共感していると言う事なのだ。そう、正治の鈴口から溢れ出した先走りを、セイジが舐め取れば、当然正治もその味を知る事に成るのだ。

「おいッ、止めろって言ってんだろッ!!」

だがセイジは、正治の声を無視して、チンポへの全身愛撫を続けていた。
最初はタラタラと漏れ出ている程度の先走りも、次第に止めども無く溢れ出す頃には、正治のチンポだけでなくセイジもまた、まるで頭からローションを被ったかの様にグッショリと濡れ、滑りながら蠢く様は正しく、己が股間で繰り広げられる、淫蕩なローションプレイに他ならなかった。
それまで竿を中心に愛撫していたセイジは、溢れ出る先走りを舐め取りながら、徐々に亀頭へと向かって競り上がって行った。

「あぁぁぁ?、もぉぉ、止めろよぉぉぉ?」

正治は煩悶していた。セイジのあの小さな唇や舌、手や腕で、裏スジ、カリ、皮膚が極端に薄い敏感な亀頭の全てが、意地悪なそれらによって、思う存分弄られているからだ。
その過剰な快感は、童貞で有る正治には刺激が強過ぎるのか、朦朧としながらも口内に広がる、先走り独特のあの塩辛さを無くす為に、弱々しい声で三度制止の声をセイジに掛けた。

「なぁに言ってんだぁ。こんなのまだまだ序の口だろぉ。それに俺はまだ、肝心な物を味わっちゃいないぜ」
「おっおい!! まさかそれって、んはぁぁぁ??」

正治は、セイジが言わんとしている事を覚ったが、直ぐさま愛撫を再開したセイジによって、その先を言う事も出来ぬまま、再び煩悶する事に成った。そしてその予想が正しかったと言う事は、直ぐに知る事に成った。何故ならばセイジは、止め処も無く先走りを溢れ出す鈴口を、その小さな手でパックリと広げると、躊躇無くその穴に顔を押し付け、砂漠を彷徨った遭難者が、水に飢えた渇きを癒すが如く、グビリ・グビリと喉を鳴らしながら、塩辛い先走りを飲み干していった。

「うぅぅぅっぅぅ???」
それまでは、先走りを舐め取るだけの共感だったが、セイジが浴びる様に飲み干す事で、味だけで無く、口内に広がる滑り具合や、喉越しまで共感してしまっているのだ。その感覚は正治にとっては、如何にも受け入れ難く、それを打ち消そうと、口からダラダラと唾液を垂らし流してはいるが、当然そんな事では、共感している感覚を打ち消す事も出来る筈は無く、むしろ自らが垂らし流す唾液で顔を汚すその様は、先走りに塗れたセイジの顔と重なって見えた。
だが正治が、先走りを飲み下す共感に苦しむのも、あと少しで終わろうとしていた、そう射精の瞬間が訪れ様としていたのだ。しかし本来ならば直ぐにでも、射精の快感を味わいたい正治も、この時だけは何が何でも、我慢をせざるを得なかった。今射精をすると言う事は、先走りに続いて今度は、精液の味を共感すると言う事なのだ。それだけは如何しても避けたかった正治は、かつて無い程の忍耐力で、体を石の様に強張らせて堪えていたが、思考さえ共感している正治の方が、一枚上手だった。
射精を免れ様と、あえて自分の快感を無視していた正治だが、その事自体筒抜けに成っているので、殊更セイジは重点的に、性感帯ばかりを刺激して、射精を促した。特に正治はチンポの表面よりも内部、尿道の内壁を舐められるのが堪らないらしく、セイジは舌だけで無く、腕を突っ込んで弄り回した。舌だけでも堪らないのに腕まで突っ込まれて、精液の通り道たる尿道を押し広げられたのだ、内側からの本能的な爆発と、外側からの物理的な刺激によって、我慢の限界に達した正治は、遂に恐れていた瞬間を迎えてしまった。

「クゥゥゥゥゥッッ!! イックゥゥゥゥゥ――――――――ッッッ!!!!」

射精の瞬間セイジは、尿道から素早く腕を引き抜き、再び鈴口に顔を押し付けた直後、精液が噴き上がって来た。しかし精液の唯一の出口である鈴口は、セイジの顔によって塞き止められたが、その代わりセイジの口が鼻が精液の通り道と成り、その事によって正治も精液の味を匂いを触感を、共有する事に成った。

「ッゥウゲェェェッッ―――――! グェッゲェッッッ!!!」

精液を、それも自分自身の精液を口にすると言う感覚は、先走り以上の嫌悪感を覚え、正治に激しい嘔吐感を催し苦しめたが、実際の胃の中に何も無い以上、吐き戻す事も出来ず、またセイジが飲み下している以上、如何する事も出来無い事だった。
しかも精液は先走りと違って粘り気が有る。口や鼻に粘り付いて流れ込んで行く感覚は、正治を窒息させそうにしたが、それはセイジが体感している物で有り、またそのセイジは呼吸の必要が無いのか、一向に顔を上げる気配も無く、塞き止めている精液を一滴残らず飲み干そうとして、尚更正治を苦しめた。

「ゥゥッゥゥゥッゥ!! ゥウェッ!!!」

正治は既に精液で、胃が破裂しそうな程膨れ上がっただけで無く、今にも顔中の穴と言う穴から、溢れ出そうな錯覚に囚われていた。

「ップハッ!! 何だもう出無ぇのか」

今迄鈴口に顔を押し付け、精液を飲み下していたセイジだが、精液を噴き出す力が無くなると、やっと顔を上げた。しかしそれでは物足りないのか、チンポを下から上へと、扱き上げて搾り出したり、尿道に腕を突っ込んでは、まだ尿道に残っている精液を掻き出し、口に含んでは、それは美味そうに堪能していた。

「ァァァァァッ!! もっもうイイだろッ、もう勘弁してくれッ!!!」

セイジが尿道に残った精液を掻き出そうとする度に、内壁を掻き毟る指が新たなる刺激となるのか、項垂れ掛かっていたチンポが再び、力を取り戻して勃ち上がりかけると、正治は弱気な声でセイジに懇願した。

グチュ・グチュ・グチュ・グポッ・グチュ・グチュ・グポッ・グチュ!!!!!!!
「―――ッィヒィィィ――――――――――!!!」

だがセイジには、終わらせる積もりは更々無いのか、正治の懇願を耳にしても、それまで尿道に残った精液を、掻き出す為に突っ込んでいた腕を、再び射精させる為に激しく出し入れ、尿道を掻き毟った。

「何言ってんだよッ。お前が一発出しただけで、終わる訳が無ぇだろー。粉も出なくなるまで、搾り尽くしてやるぜッ!」
「じょッ、冗談だろ〜。ンハァァァァァ―――――!!!」

それが冗談で無い事は、セイジの乱暴な腕使いで知り、正治は何とも言えない絶望感に囚われた。







最初の射精から一体、どれ程の回数をイッたのか、どれ程の量を呑んだ感覚を味わったのか。あれ程嫌悪し、全身で拒絶をしていた正治の顔は今、全く別の表情をしていた。

「ァァァァァ??。もッ、ンッと???」

その顔はトロンと蕩け、酔い痴れた顔をしていた。吐き気を催す筈だった精液の味は、今では正治を酔い狂わす美酒に変じ、鼻を曲げていた精液の臭いは、鼻腔を擽る薫香と化し、嘔吐感から口から溢れ垂れ流していた唾液は、ご馳走を前にお預けを喰らい、垂れ流している犬のそれに変わり、かつて飲精を嫌悪していた事自体、まるで嘘だったかの様に、セイジにもっと欲しいと催促していたのだ。

「俺もまだまだ、呑み足らねぇが、如何やらもう打ち止めらしいからな、そろそろ本番と行こうか」
「??ぇ? 本番???」

 セイジのセリフが理解出来なかった正治は、ぼんやりとした頭で聞き返えした。

 セイジはそれには答えず、無言のまま今度は亀頭から玉袋へと、滑る様に下りて行き、更にそこを通り過ぎて、蟻の門渡りへと下って行った。

 「ンンッ? ハァァ??????」

 蟻の門渡りとは良く言ったもので、チンポを直接弄られる気持ち良さとはまた違った、何か無数の小さな虫が這い回る様な感覚は、初めてでありながらそれだけでもう、正治を病み付きにしてしまった。
 だがそれはセイジの、本当の目的の為の伏線に過ぎなかった。正治を蟻の門渡りに意識を向かわせると、仰向けだった体をうつ伏せに動かし、尻だけを高く上げさせて、その奥に隠された尻穴へと、手を伸ばしていった。

 「ヒッ? おッおいッ! どこ触ってんだよッ?」

 突然訳も分からず、自分でも見た事が無い場所を触られた正治は、慌てふためいた。

 「これからが本番だって言っただろ」

 この期に及んでようやく正治は、セイジがしようとしている事を悟った。

 「じょッ冗談じゃないッ? 俺はケツに突っ込まれる趣味は無ぇんだッ? どッ童貞は捨てるが、処女を捨てる気なんざ更々無ぇッ!!! トットとそこから手を離しやがれッ??」

 正治は必死の形相で抵抗を試みたが、半日もの間休む事無く、達され続けて脱力しきった体は鉛の様に重く、自由に動かす事が出来なかった。尤も動かせたとしても、肉体の支配権がセイジに有る以上、それは叶わぬ事だったが。

 「ヒィヤッ? ヒィッ????????」

 セイジがペロリと尻穴を舐めると、正治は今迄出した事の無い、裏返った悲鳴を上げた。

 「フフン。感度良好? 認めちまえよ。お前は内を弄られるのが大好きなんだよ」
 「違うッ! 俺は男なんだッ? 尻を弄られて感じる訳が無ぇ?? アアァァッ?」

 しかし正治の硬く窄まった尻穴の襞を、セイジのあの小さな舌や指で解き解されて行くと、そこからゾワゾワとした感覚が、ジワリジワリと背骨を伝って上って行き、正治の意識を侵食して行った。

 今、正治の頭の中では、

『嘘だっ! 違うッ! こんなの俺じゃないッ?』

そんな言葉が、グルグルと回っていたが、どれだけ否定しようとも、体が進んで受け入れている以上、どちらが真実かは言うまでも無かった。そして、

 ―――――ツプリッ?
 「んぁ」

 遂にセイジの指が一本、正治の尻穴の中に入り込んだ。小さな指一本だったが、興奮状態に有る今の正治には、指の形どころか指紋さえ感じ取れる程、感覚が鋭敏に成っており、表層心理面からの恐怖と、深層心理面からの期待感で体を慄かせた。

 ツプッ、クチュ、クチョ、ツプツプ、クチュ、クチョ、クチョ、クチュ???
 「アッ!アッ!アッ!ンンッ!アッ!アッ!アッ!ンッ?」

 一本だった指も二本・三本と増え、右手・左手と増えて、何時の間にか両腕を肩口まで突っ込んで、掻き回している状態になっていた。

 「頃合か?」

 セイジは独り言ちると、両腕を使って更に尻穴を押し広げた。

 「ンァ!? なッ何!??」

 正治は尻穴に、今迄に無い違和感を感じた。

 「アッアッ? 嘘だろッ! やッ止めろよッ!!! 無理だッ? そんなの絶対無理だッ??」

 正治が慌てるのも無理は無い、セイジはその全身を、正治の尻穴に潜り込ませ様としているのだ。

 ズブッ?ズブ!ズブ!ズブッ!ズブ!ズブ!ッズブ!ズブッ??
「ウァァァァァッ??????????」

脱力し、十分解された尻穴は思うよりも、力尽くで入り込む感じは無かったが、小さいとは言え自分の中に人間が、それも自分自身の分身が入り込むと言う、常識では有り得ない事に、絶叫した正治の断末魔は、家さえ震わせ慄かせた。しかし、

「アアァン? ハァアン! そッそんなッ? ンンッ?」

セイジの体が脇下まで入り込むと、肩が銛の返しの様に引っ掛かり、簡単には抜けない様に成っただけでなく、体を動かす度に擦り抉る肉壁からは、外側から突っ込んで弄られるのとは、また違った快感を知らされ、途端に恐怖に慄いていた正治から、理性を奪い取っただけで無く、身も心も正治本人さえ知らなかった、禁忌なる快楽の忠実なる奴隷へと墜としめた。

 「ンッ!アッ!そッ!そこはッ? ンァ! そッ!こッ? をッ??? そッ? ッこォォッッ?? アッッ!アアァァ?????」

セイジは、正治の尻穴に潜り込んで直ぐに、直腸の肉壁の下に潜む前立腺への攻撃を開始した。肉襞越しにコリコリとした物を見つけると、愛おしむ様にその形をなぞり、巧みな指使いで擽ったり、爪を立てて掻き毟ったりとしたかと思えば、クリームを掬い上げる様に舐め上げたり、小さな歯でやわやわと甘噛みをしてみせると、正治は狂人の様に善がり狂った。それはそうだろう、通常アナル開発において、指や舌でも有る程度の愛撫は出来るが、これ程の真似はセイジでなければ、出来る筈も無いだから。

ズッ!ズッ!ズッズッ?ズッ!ズッ!ズズッ?ズッ!ズッ!ズブッ?ズッ!ズッ!ズズッ?
「アッ!アッ!アッ!アッ!アッ!イイッ?アッ!アッ!アッ!」

正治の反応に気を良くしたのか、セイジは更に体を進めて潜り込むと、前立腺にセイジのチンポが当たる様に押し付け、右腕を操って激しい抜き差しを繰り返した。

「ウァアアアァアアァァ? そッ!そこッ? そこッ!当たってッ!いッ!いッ!うッ? アァアアッ! イイイィィィィッ?????」

正治はもう、自分が何を口走っているのか、理解していないのだろう、その顔は喜悦に満ちて、だらしなく緩み切った顔の穴という穴から、絶え間無く涙や唾液や鼻水を垂れ流れ出す様を見れば、それがどれ程の悦び様か知る事が出来た。
何しろ正治は今、温かく柔らかな粘膜に全身を包み込まれ、自らを犯し犯され、征服し征服されると言う相反しながらも、得も言われぬ官能と、陶酔感の嵐の海の中で溺れているのだ。

「アッ!アッ!アアッ!? なッ何ッ!!?? 何なんだよッ? これッ? ゥアアァァァ?????」

異変は直ぐに訪れ、正治を怯えさせて、混乱の底に突き落とした。息も出来ぬ程荒れ狂う快楽の嵐の中、最初に訪れた絶頂に昇りつめたまま、一向に下りて来れず戻れないのだ。

 「とッ!止まん無ェ? 止まん無ェよォォ? 何で終わら無ェんだよォォ?????」

それはセイジの策略だった。粉さえも出なく成る迄フェラをしたのは、何も精液を堪能する為だけでは無かったのだ。男の快感、その基本の大前提は射精である。射精をしてしまえば、瞬く間に興奮が冷めてしまうものだ。だからこそ先に精液を打ち止めにした事で、それによる沈静化を防いだだけで無く、アナル開発による前立腺を使って、ドライオルガムズを延々と引き伸ばし、その虜にさせるのが目的だったのだ。

「ケツッ? ケツが感じるッ! ケツ!イイッ? イイ!ケツッ? ケツ堪ん無ェ???」

セイジの策略は、思う通りに成った。辺りを憚る事無く、喘ぎ声を叫ぶ正治の頭の中は、イキッ放しのままの、ドライオルガムズの荒波に呑み込まれ、我を忘れて自らを解き放っていた。
正治は尻を激しく振り、右腕は前にも増して突き動かしていた。尻は正治自らが動かしているのだろう。だが右腕は正治が動かしているのか、それともセイジが動かしているのかは判りかねたが、今の正治にはそれはもう如何でもいい事だった。今はただケツを感じていたい、その考えだけで一杯だった。





 日は既にとっぷりと沈み、月は無いが、雲一つ無い満天の星空の下、星河町の名に相応しく、星明りが仄かに照らす静かな夜だった。
だが星空から下を望めば、と在る一軒家の一角の部屋、その窓越しに蠢く、何かの影が見て取れただろう。

グプッ!プスッ!ブフッ!ゴプッ!バフッ!グプッ!プスッ!ブフッ!ゴプッ!バフッ!
「コォォ???、ァハァァ???、コォォ???、ァハァァ???、コォォ???、ァハァァ???」

電灯も点けず、星明りだけが頼りの暗い部屋の中では、空気が漏れる何かの音と、乾いた空気が出入りする音だけが聞こえていた。
その二つの音の源は、部屋の中で蠢く何かの影で有り、その影の正体は正治に他ならなかった。
乾いた空気が出入りする音は、引っ切り無しに喘ぎ続け、喉が掠れた正治の息遣いで、空気が漏れる音は、もはや濡れてもいないのに、絶え間無く続けている尻穴から、腕が抜き差しする際に漏れる空気の音だった。

初めて体を開かれてから、どれだけ時間が経ったのだろう。普段は力強い光を宿している正治の瞳も、今は虚ろに澱んではいたが、その顔は弱々しくとも何処か満ち足りていた。そして右腕と腰より下は、まるで別の生き物の様に、例えるならば雌カマキリに食われて尚、交尾を続ける雄カマキリの様に、延々と蠢いていた。

宵はこれからで、朝は未だ遠く訪れない。今夜は正治にとって、長くて短い夜に成るだろう。


二ヶ月目・第一週日曜日


衝撃的な出来事だったあの日から、一ヶ月を経とうとしていた。

始めは激しく抵抗があった、セイジを自らの尻穴に入れて行う、セルフ・フィスト( ボディ?)ファック・オナニーも、今では遣らずに済ませるなど考えられ無い、正治の定番オナニーと成っていた。
が、それ程迄に過激な、毎度のオナニーでも昇華されず、正治の理性の光が届かない、欲望の暗闇の奥底で蠢くあるモノが、その姿を現そうとしている事は、正治自身は未だ知らずにいた。
だが、それも直ぐに、正治も知る事に成るのだ。そう直ぐに。


早朝


アナル・オナニーに目覚めてからと言うもの、犯りたい盛りの正治の性欲はより一層増大して、毎夜のオナニーは当然として、寝坊してもセルフ・フィストファック・オナニーで、朝勃ちを処理する事が日課に成っていた。
そして今朝も今朝とて、布団に包まり寝惚けながらも、無意識にセイジを尻穴に向けて下ろしていったが、何時もとは違うセイジの反応と、股間に違和感を覚えた。

「おいセイジ。一体何してるんだよ」

何時もなら目覚まし代わりに、フィストファック・オナニーで、正治を善がらせて覚醒させるのだが、今朝は何故か、股間の辺りで止まったまま、一向に動こうとはしなかったのだ。

「おいッ! セイジってばよ」
「・・・・・」
「・・・・・??」

セイジは正治の問い掛けに、一向に答える気配も無く、また正治も股間の違和感が気に成り、掛け布団をバッと剥ぎ取った。

「ドォワァ――――――――!!!!!! なッなッなッ何だッ!!、コリャ――――!!!」

何と正治の股間の上には、本来なら有る筈の朝勃ちしたチンポでは無く、セイジと同じ様にミニサイズのせいじが生えていたのだ。

「ようッ!俺。朝っぱらから騒がしいな。ちったぁー、落ち着けよ」

股間のせいじは、この異常な事態に動じていないのか、それともこのせいじ自身が、異常な存在故なのか、妙に落ち着いた様子で、正治を宥め様とした。

「おッ落ち着けって、おッ俺の股間から、俺が生えているんだぞッ。!! こッこれが落ち着いていられるかッ!!」

股間から自分が生えている事自体が異常な事ながらも、そのせいじから話し掛けられた事に激しく狼狽しながらも、正治はせいじに怒鳴り返した。

「だけどよぉ、このままじゃ、何の進展も無ぇーだろー。ちったぁー、状況を把握し様とは思わねぇのかぁ?」

何処かで遣り取りをした様なセリフに、正治は以前よりも早く平常心を取り戻した。

 股間から生えているその姿は、ミニサイズの自分自身に間違い無く、またセイジと同様、臍の上から生えているのではなく、足の付け根、股下の上から生えていたので、やはり朝勃ちでおっ勃っ立ったチンポまで、しっかりと付いているのが見て取れた。

 「で、お前は一体何々で、俺はまた如何しちまったのか。この訳の分からない状況を、分かる様に説明しろ」

 一旦経験している事だけに、せいじに向かって説明を求めた。

 「端的に言うと、俺はお前の抑圧されていた欲望が具象化したものだ」
 「はぁ。!? またかよ???」
 「まぁ聞けよ。俺はお前が犯りてぇ犯りぇと鬱積した貪欲な性欲と、未消化のまま蓄積され続けた欲求不満が、解消出来ずに行き場を無くしちまってるのに、お前が根本的な事から目を逸らしてやがるから、二進も三進も行かなく成った深層心理、つまりお前自身の無意識が生み出した、自浄作用としての存在だ。お前が目を逸らし続けていた本心で有り、それを自覚させる為に、実体化したセイジだけでは力不足だった為に、更に実体化したより根深い部分の本心だ。分かったか!?」

鼻息も荒く、セイジが説明をすれば、

「そんな筈無ぇ。今でも十分過激な事してるだろがッ?」

 正治はセルフ・フィストファック・オナニーを思い出して、羞恥心に顔を赤らめながらも、せいじに怒鳴り付けた。

 「いーや、分かって無ぇ。俺はお前の本心だって言っただろ、お前は本当は、あんなんじゃ物足り無ぇんだよ」

 せいじは指をビシッと、正治に突き付けた。

「そんな事言われてもよぉ」

突き付けられた指から逃げる様に、正治が仰け反っていると、

「まぁ、こう言う事は実践有るのみだな。始めちまえば、こっちのもんだ」
「おっ、そうか。なら早速始めるとしようか」

何時の間にかセイジがせいじに近付き、肩を抱き寄せ耳打ちすれば、せいじも意図を察したのか、セイジに抱き付くと、そのまま正治の下腹へと横たわった。

「おッおいッ、お前ら何をする気だ!」

正治の声を無視して、二人は互いの体を弄り合い交わり始めた。ピチャピチャと音を立てて舌を絡め合わせ、せいじを抱くセイジ。正治の股間の上で繰り広げられるその痴態。二人の自分が互いを求め合い、抱き合っている様の視覚的な淫らさの他に、例の如く感覚を共感している為に、セイジからはせいじを抱く感覚を、せいじからはセイジに抱かれる感覚を共感していた。その感覚を現実的に可能にするのならば、3Pの真ん中でサンドウィッチ状態に成る、と言ったところか。

「うぁぁぁぁぁ???、スッゲッ! 堪んねぇ????」

ある意味夢の様な状態な上、せいじの体は股下から直ぐに生えている為に尻穴が無く、セイジに犯される事は無いと内心安心していた。セイジによって尻穴を開発されていても、また自分の分身であるせいじの体を通してとしても、やはりまだ尻をチンポで犯される事に抵抗が有ったのだ。だがその考えが甘かったと言う事を、直ぐに知る事に成る。

「えッ!? おッおいッ? 一寸待てッ?」

正治は有り得ない感触にギョッと成った。何故ならばセイジの指先が、有る筈の無いせいじの尻穴に触れたからだ。驚いた正治が股間を見れば、如何言う作りに成っているのか、せいじの体が膝まで伸び出ていた為に、尻穴に触れられていたのだ。それどころか正治の股間部分から膝から上、二本の脚が出ていると言うのに、くるりと向きを変えて、セイジに対してバックスタイルをとり、尻穴を曝け出したのだ。如何やらせいじの体は、正治の股間部分に体のどの一部でも繋がっていたら、自由自在に動ける様だった。そしてバックスタイルをとったせいじの尻穴に、躊躇する事無くチンポを突き付けたセイジは、そのままズブズブと差し込んでいった。

「ああああああ、嘘だろッ?」

日毎、セルフ・フィストファック・オナニーをしている正治の分身なだけに、せいじの尻穴もまた抵抗する事無く、セイジのチンポを呑み込み、ある意味処女喪失でありながらも、苦痛を感じる事無く初めから悦んでいた。
そして目の前では、自分が自分に抱かれると言う様を感覚だけで無く、視覚と言う現実感を伴って繰り広げられているのだ。その事が正治をより一層異様な興奮と倒錯で、盛り上げる結果に成っていた。
だがそれでも、今の正治にとっては物足り無く成っていた。確かに抱いて抱かれる感覚は有るのだが、それはあくまでも感覚であって、実際に施されている訳ではないのだ。セイジによって開発された尻穴は、実物が欲しいとヒクヒクと蠢き疼いていた。

「んんッ! 畜生ッ!!」

我慢出来無くなった正治は開き直ると、股間で繰り広げられる二人の自分の痴態そのままに、腰を持ち上げて左手を自らの尻穴へと向かわせた。毎日のフィストファック・オナニーが信じられない程慎ましく窄まった尻穴だが、見た目に反してと言うか当然と言うかべきか、左手を簡単に飲み込むと、正治はセイジの抽挿に合わせて左手を抜き差しすると共に、指をバラバラに動かした。流石にセイジが動き回る様な快感は無かったが、それでもセイジ達二人から共感する感覚と、自ら左手で犯す尻穴の現実の感覚でも、十分有り余るほどの快感だった。

「ああッ? すげぇ!! すげェぜッ??」

今正治の尻の中は、実際には左手で肉壁が伸び広げられ、指が動き回っている事で肉壁が歪な形に動かされていても、セイジのチンポが抽挿されている、肉壁全体を擦りあげている感覚まであるのだ。共感しているからこそ出来る、有り得ない感覚を味わう事に正治が我を忘れ、ブリッジ状態に腰を高く上げ、より一層激しく左手を動かせば、セイジ達も正治の感覚を共感して一層激しく絡み合い、それぞれの相乗効果で、深く底の見えない快楽の深淵へと自ら沈んでいった。


三ヶ月目・第一週月曜日





地上線や地下鉄までとは言わないが、通勤・通学時間帯のモノレールもまた、すし詰め状態に込んでいた。

「ちッ、これを乗り過ごしたら、遅刻決定だったぞ」

正治が独り言を呟く様に、セイジ達に文句を言えば、

「何言ってやがる、手前ぇだって、朝から三発も抜いてきたじゃねぇか」
「そうそう、俺達は軽〜く、一発抜く積もりだったのに、お前が足りねぇ足りねぇって、あの後二発も抜かなきゃ、十分間に合ったぞ」

心外だとばかりに、セイジ達が言い返した。

「お前らも乗り気で、付き合っただろうがッ!!」

周りに聞こえない様に囁き怒鳴ると、

「俺達はお前の本心だぜ、嘘は付けねぇよ」
「うんうん、全くだ」
「お?ま?え?ら???」

セイジ達の白々しい芝居に、正治が拳(?)を震わせた。

あれから歪な3P関係と言うか、三角関係に正治は振り回されていたが、半分以上は正治自らが望んで振り回されている、と言う感じだった。何せ口では文句は言いつつも、結局は何時の間にか自分が楽しんでいるからだ。
今では正治も、フィストファックオナニーに没頭する事無く、セイジ達の交わりを鑑賞する位の余裕が出来きる様になった。

「しかしあれだな、最近マンネリだと思わないか?」
「ん〜、そーだよなー。新しい刺激ってのが欲しいよな」

正治の股間でセイジ達が、ボソボソと囁き合っていると、

「おい、何の相談だ」

何やら不穏な気配を感じて、正治が問いかけると、

「次の段階に行くか?」
「だな」

正治を蚊帳の外に何かを決めると、セイジは右腕を上げさせ吊革を掴むふりをして、車内をキョロキョロと見渡すと、何かを見付けたらしく、その方向へと正治の体を操って行った。

「おいッ、一体何をする積もりだ!?」
「イイ事すんだから、黙って見てな」

正治の言葉を適当に流したセイジは、込み入った人並みを掻き分け進んで行くと、行き成り見知らぬ男性の正面で立ち止まった。


『もう二・三本遅らせても、良かったか〜?』

男性は混雑している車内にうんざりとしながらも、前日までの夜遊びの反動で会社に遅刻しない様、何時もより早めに出掛けて来たのだ。

『けど久し振りの息抜きで、ナニ抜きだったからな〜♪』

社会人と成って早三年。会社にも仕事にも慣れ、ある程度責任有る仕事も任される様になった男性は、最近では余裕も持てる様になったのか、前日の日曜日には日頃の疲れを取る為と称して、久し振りに集まった大学時代のクラブ仲間と連れ立ち、風俗店の梯子へと繰り出していたのだ。

『流石にヘルスの梯子ってのは、腰にも懐にも堪えるよな〜。へへへッ』

言葉とは裏腹に、昨夜の出来事をにやけた顔で反芻していると、突如男性の視界に金色の塊が飛び込んで来た。


正治は、正面に立ち止まった男性を見回していた。年の頃は二十代前半、正治よりも頭一つ半か二つ程高く、何かスポーツに打ち込んでいるのか、ひょろ長いと言う印象は無く、体の厚みも十分に有る為に、量販店のスーツが少々窮屈そうに見えた。


『何だ〜?このヤンキーは〜。突然人にガン垂れて来やがって。ケンカ売ってんのか〜?』


正治としては単に、正面に立つ男性を見渡していたのだが、眼つきの悪さと外見の所為で、男性はガンを付けられている様にしか思えなかったのだ。

そうしている間にも、セイジはせいじが出られる様に、正治のズボンのジッパーを下げると、正面に立っている男性に正治の体をピタッと貼り付けさせた。

「おッおいッ!何してんだよッ!!」
「イイ事だって言っただろ!? まぁ黙って見てなって。直ぐに感謝する事に成るんだからよ」

狼狽している正治を尻目に、セイジとせいじは男性のズボンのジッパーを下げると、中から項垂れている男性自身を引き出した。後は想像通り、引き出した男性自身を、二人掛りで刺激を与え始めたのだ。


『こッこのガキ痴漢かッ!いや痴漢は女がされるもんだから、ホモか!?アッいやホモの痴漢かッ!!このまま突き出すか?いやダメだ。!!男が痴漢されただなんて・・・』

あまりの出来事に、パニクった男性が逡巡していると、突然下半身から、今迄に経験した事の無い快感が、脳天へと突き抜けて来た。

『うをッ!何だこのすげぇテクはッ!!初めてだぜッ!!こんなすげぇテク、ベテランのヘルス嬢にもいやしねぇぞ!!』

実際にはセイジとせいじが、二人掛りで攻めているのだから、当然と言えば当然なのだが、そんな事を知る筈も無い男性は純粋に、正治のテクと信じて驚愕したのだ。そして男性がガキの癖に百戦錬磨の痴漢に違いないと、正治を見下ろしてみれば、当の正治はセイジ達の行為に羞恥心から赤面して、男性と目を合わせない様に、所在無く視線を下に漂わせていたのだが、男性にはクソ生意気なヤンキーが、恥らいながらも男性に体を摺り寄せ、必死に奉仕している様に見えて、先程までの印象を忘れ、ウブな可愛らしささえ思えてしまえたのだ。だがそう思えたのも束の間、そのあまりのテクニックに男性にとって、射精の最短記録を迎えそうになったのだ。

『糞ッ!イッちまうッ!!』

三擦り半とは言わないまでも、その有り得ないテクニックの前に屈して、早漏と思われるのは男性としてのプライドに関わる他、まだこのテクニックを味わっていたいと思った男性は、股間に力を入れて射精を耐え様としたがその甲斐無く、後数秒で終わってしまうと思われたが、運は男性に傾いた。今迄快適に進んでいたモノレールが、突如スピードダウンをして途中停車してしまったのだ。

「乗客の皆様にお知らせします。次の停車駅にて、先行の車両が発車していないと連絡が入りました。前方の車両が出発するまでの間、一時停車を致します。ご迷惑を掛けますが、何卒ご了承願います」

そう流れて来た車内アナウンスが聞こえた時、運が傾いたと思ったのは男性だけでなく、セイジ達も同じだった。セイジ達は次の駅に着く前に、男性を射精させてしまおうと、持てるだけのテクを駆使して、射精を促す積もりだったのだが、この分だとまだ暫く楽しめそうだと、爆発寸前の男性自身の根元を締め、噴き上げ様と上って来る精液の流れを、塞き止めてしまったのだ。

これでまだ楽しめると男性は喜んだが、直ぐに思い直す結果に成った。何せ本来ならとっくに射精し終わっている筈なのだが、根元を締められた為に未発射で終わっただけでなく、そのまま凄まじいテクで再び攻められ続けられているのだ。男性の股間は今、行き場を失ったマグマの様に渦巻き暴れまわっていた。本当なら歓喜の咆哮を上げたいのだが、満員の車内ではそんな事は出来る筈も無く、それを耐える為に歯を食い縛り、全身を小刻みにブルブルと震えている様子は、男性の周りの乗客から怪訝な顔で見られる羽目に成っていた。

「大変お待たせ致しました。発射致しますので、ご注意下さい。」

再発車を知らせるアナウンスと、ガクンと言う軽い衝撃と共に、再び動き出したモノレールに合わせて、セイジ達は駅に着く前にけりを付けてしまおうと、締め上げていた根元を放し、最後の追い上げを始めた。

「ッ―――――――!!」

間髪入れず男性は、雷に打たれた様に一瞬身を強張らせ、後は小刻みにガクガクと痙攣すると、今迄我慢していた分、大量の精を怒涛の如く迸らせた。だが放たれた精が車内を汚す事は勿論、男性や正治の服を汚す事は無かった、何故ならば、

「んッ、むふッ、んんッ」2

迸る精の出口には、一滴も漏らさないとばかりにセイジ達が口を開けて待ち構え、全てを飲み干していたからだ。そして当然、

「ッんんッ―――――――んッ!!」

セイジ達を通して共感する、初めて味わう自分以外の精に、涙目に成りながらも正治は、これまでとは違う言い様の無い興奮と陶酔感を覚えていた。

シュゥゥゥゥゥゥ〜〜〜〜〜
「お待たせ致しました。お降りの際には・・・・・」

車両が駅構内にて停車し、セイジ達が取り出していた男性自身をズボンの中へと仕舞い込み、男性の身支度を整えると、正治は車両から逃げ出す様に飛び降りた。が、ガッシと突然肩に腕を掛けられると、力任せに引き摺られ、そのままトイレの個室へと連れ込まれてしまった。連れ込まれたトイレは改装されたばかりなのか、真新しく清潔感に溢れ、便器も最新の洋式が設えていた。

「非道ぇよなぁ、手前ぇが楽しむ為に、人に痴漢をしておいて、礼の言葉も無しかよ」

頭の上から降る言葉に、正治が見上げてみると、連れ込んだ男は先程の男性で、未だ興奮冷めやらぬのか、鼻息も荒く顔を上気させていた。

「あ、ああ、さっきは悪かったな。突然の事でアンタも驚いたと思うけど、アンタも好かっただろ。じゃッ、急いでるんでコレでッ!」

受け答えもそこそこに、正治が個室から逃げ出そうとすれば、再び男性に捕らえられ、

「そんなに慌てる事無いだろう。何も取って食おうって訳じゃないんだ。ただ男なら最後まで責任持つべきだよなぁ」

「!??」

男性の言葉に正治が怪訝な顔をすると、

「あんなすげぇテクで、抜くだけで終わりにするって事は無ぇよな。あんな中途半端なマネじゃぁ、収まりが付かないって事は男なら解るだろ?なぁ」

そう言って男性が正治に腰を押し付けると、あれでは満足出来なかったのだろう、臨戦態勢のままの男性自身の硬さを知る事に成った。

「俺だけイイ思いをするってのは悪りぃだろぉ。今度は俺がイイ思いをさせてやるよ。コレを使ってさ」

男性はそう言うと、ズボンの上からもハッキリと形が分かる男性自身を指差し、好色たらしい笑みを浮かべて正治に迫って来た。

「い、いや。そこまでしてもらうのは悪ぃからさ。また今度って事で」

このままでは本気でヤバいと思った正治は、再び男性をすり抜けて逃げ出そうと試みたが、

「まぁ遠慮するなって。人の好意は素直に受け取っておくものだぜ」

そうはさせじと、男性が三度正治を捕らえると、正治のズボンに手を掛け脱がし始めた。

「ちょッ、一寸待ってて!!」

体格の割には意外と器用に男性の手は動き、後はジッパーを下ろされるだけになると、このままでは股間のせいじが知られてしまうと、慌てて男性に背を向けたが、返ってその動きが悪かった。背を向けた事で、ズボンを容易く脱がされてしまったのだ。

「ほぉ〜〜。その気が無いってのは嘘だろ。これじゃぁ、期待してますって言ってる様なものだぜ」

男性のセリフに、正治は振り返る事も出来ずに赤面してしまった。何故なら股間にせいじが現れてからと言うもの、下着を履けばせいじが息苦しい、暑苦しい、蒸されるはと騒ぐので、今ではノーパンで過ごすのが当たり前に成っていたのだ。当然ズボンを脱がされれば即、生尻を晒す結果に成る。

「先ずは解さないとな♪」

男性は楽しそうに言うと、自分の人差し指をペロリと舐めて、正治の引き締まった小振りの尻に隠れているアナルへ、ツプリと指を突き入れた。

「ッひッ!!」
「!!!??」

行き成り指を突き入れられた正治は、驚いて短い悲鳴を上げたが、それ以上に驚いたのは男性の方だった。

「おい!これは・・・」
「?????????」
「何だかんだと言って、随分と用意が良いじゃねぇか」
「??????つッ!!」

男性の言葉に、正治は返す言葉が無かった。何しろ男性の言葉が何を指して言っているのか、正治自身が一番良く知っているからだ。そう、セイジが現れてからと言うもの、セルフ・フィストファック・オナニーが日課と成った正治は、今では用を足す度に腸内洗浄をするのは勿論の事、その後にローションを注入しておくのが、日常に成っていたのだ。そして出かけ掛けに、ギリギリまで遣っていたセルフ・フィストファック・オナニーの名残で、いまだ直腸内は熱を孕んで蕩けており、温んだローションもまた、男性の指を伝わり滴り落ちていたのだ。

「まッ待ってろよ。いッ今、くれてやるからなッ!!」

それだけでもう我慢出来ない男性は、忙しなく下着ごとトラウザースを脱ぎ下ろすと、正治のアナルへと容赦無く、男性自身を根元まで一気に突き入れた。

「ああッ!!」2

これが正治にとって、本当の意味での破瓜。即ち、雄処女喪失の決定的瞬間だった。そして何より最悪にして最良だったのは、毎日のセルフ・フィストファック・オナニーによって鍛えられていた正治のアナルは、一切の苦痛を感じる事無く、初体験だと言うのにまるで、色狂いの娼婦様に挿入による悦びしかなく、挿入した男性の方もまた、蕩ける様な肉壁の柔らかさと、それが包み込み締め付ける雄処女本来のきつさに、二人同時に歓喜の声を上げたのだった。

「凄ぇな、この穴は。なぁ、やっぱりお前、誘っていたんだろう?」
「・・・・・ッ!!」

しかもただ柔らかくきついだけで無く、無意識の内に正治は絡み付かせる様に、肉壁を纏わり付かせ腰を回していたのだ。それ故男性の感嘆した言葉に羞恥した正治は、言葉を返せ無かった。

「動くぜ」

宣言と共に、道筋を確かめるかの如く、男性は抽送を始めた。しかし、

「・・・・・煽ってるのか!?」

そんな準備運動など要らないとばかりに、正治は右手で男性の尻を撫で回し、自分の股座から通した左手で、アナルから出ている男性自身と、男性の陰嚢を弄りだしたのだ。

「そんな積もりは・・・」
「だったら、これは何の積もりだ。ん?」

正治は否定の言葉を紡ごうとしたが、男性のセリフがそれを遮った。何故ならそれまで男性の尻を撫で回していた右手が、男性の尻の狭間へと滑り込み、車両内で男性を墜情させたあの指使いで、肛門を開いて前立腺マッサージを施していたのだ。男性もヘルスでそのオプションが有れば、必ずと言って良い程チョイスする好きなプレイだったが、正治のそれは男の指で有ると言う不快感は無く、むしろ男だからこそ知りえる泣き所を的確に攻めて、前後から男性を今迄に無い興奮と快感で燃え上がらせた。
もっとも男性に言葉を遮られたが、正治自身にその積もりが無かったのは事実だった。そう実際は男性に前立腺マッサージを施しているのは、セイジであり、アナルから出ている男性自身と、陰嚢を弄っているのはせいじで、正治が股座から左手を通しているのは、男性にせいじの存在知られない様に左手で隠す為だった。

「糞がッ!なら遠慮はいらねぇなッ!!」

男と言う種に潜在する加虐性と攻撃性、そして狩猟本能と征服欲から、男性は一切の遠慮と気遣いを投げ捨てて、全力で抽送を繰り出した。

「あああああぁぁぁぁぁッッッ?????!!!!!」

嬌声を抑える事が出来ない程、全体重を掛けた体当たり様な男性の抽送に、立っていられなくなった正治は、頭を貯水タンクに乗せ、何とか体を支えているが、それでもセイジ達は男性から離れる事無く、尚一層激しく男性の前後を攻め立てた。

「なめるんじゃねぇッッッ!!」

それまでの男性の性経験と言えば、相手が女性だけだった事と、その体格と体力から無意識に、如何にもセーブ仕舞いがちだったが、善がりながらそれでも男性を攻め立てる手を休めない正治に、理性のタガが外れた男性は、正治の尻を両手でガッシリと掴むと、壊れろとばかりに男性の腰は削岩機と化したのだった。その様子はもはやセックスと言うよりもファック、いや男の沽券を掛けた決闘か、自然界における互いの優劣を決める本能による行動の様で、快楽を得る為には見えなかった。
だがそう見えたのは、今迄抽送の最中に前立腺マッサージを施された事も無い事は無いが、それでも相手の女性が本気で泣きを入れ始めると手を離してしまい、結局男性が奉仕するだけに終わっていたのだが、正治は男性が激しく抽送すればする程、それに呼応するかの様にまるで別の生き物の様に、正治の両手が激しく男性を攻め立てて、男性を切なくさせていたからだ。でもその切ない感覚も、早くも終わりを迎え様としていた。

「―ッそッ! ダメだッ! もう出るッ! イッちまうッ!! いいかッ! イくぞッ! イくからなッ! 出すッ! 出すぞッ! 中に出すぞッ!! イくッ! イくッ! イくッ! イくッ! イッッッぐぅぅぅぅぅ???????????!!!」
 「おッ俺もイくッ! イッちまうッ! イッちまうよッ! あああああぁぁぁ???????????!!!」

快感の度合いに見合う、大量のザーメンを正治の中に迸らせ注ぐと、車両内で我慢していた分も加えてか、男性の感極まった歓喜の咆哮と、正治の嬌声は遠吠えの様に、長々とトイレに響き渡っていた。

「―――――ふぅ」

たった数分の情事と言へども、その激しさと快感故か、学生時代の過酷なクラブ活動後の様に、男性はスーツを汗で湿らせ、家を出た時には決っていた髪を乱して、満足気な嘆息を吐き出し、いまだ芯が残る男性自身をズルリと正治の中から抜き取ると、それまでの激しさを物語る様に、貯水タンクに頭をもたげたまま便座の蓋にへたり込む脱力状態の正治を、征服感と達成感の興奮冷め遣らぬどこか凄みを残す笑顔で見遣ると、

「最高だったぜ。ウソじゃねぇよ。ほんと最高だったぜ。暫くはこれをオカズに、抜けるくらい最高だったぜ。こんなに悦ったのは、ほんと初めてだって。男の尻がこんなに良い物だなんて、知らなかったぜ。また宜しく頼むぜ」

まだ息が整わず上擦った声で、言いたい事を言うだけ言った男性は、遣り終わった正治にはもう興味が無いのか、身支度を整えるとサッサとトイレから出て行った。不思議とトイレの中は勿論の事、外にも人がいなかったのは運が良かったのか、それともあれだけの激しさに、トイレの外にまで漏れた音にヤバいものを感じて、人が近付かなかった為だろう。

男性が出て行き、開け放たれた個室のドアの中では、正治が初めての挿入の余韻に浸っていたが、セイジがまだ口を開いたまま、注ぎ込まれたザーメンを垂れ流す正治のアナルに回ると、

「結構な量じゃないか。随分濃いし、あいつ溜まってたのか?」

正治の中に残るザーメンを検分すると、それをペロリと舐めて確かめた。

「・・・・・」

セイジの言葉に誘発されたのか、正治も無言で体内に残るザーメンを左手で掬い取ると、自分の口の中へと運んだ。そしてこれこそが、正治が初めて自分の口で味わう他人の、否、自分自身を含めた生のザーメンだったのだ。セイジ達によって自分の物とは言え、散々味わされてきたが、初めて自分の口で、それも他人の味と言う事自体が、正治に表現し難い感慨を与えた。

「ところでよ、あいつ結構愉しませてくれたけど、一発だけってぇのは、なぁんか物足りねぇよな」
「ああ、もう2・3発、抜いてくってかぁ?」

セイジ達は冗談で叩いた軽口だったが、先程までの性交に燻っている体の正治には、何とも抗い難い誘惑で、再び左手を綻んだままのアナルに回すと、クチュクチュと音を立てて弄りだした。

「あッ、あッ、あッ、あッ、あッ、あッ!!」

敏感に成っている粘膜には刺激が強過ぎるのか、それとももう正治は声を抑える積もりも無いのか、感じるままに声を上げていた。

「おい、おい。幾ら人が近付か無くても、そりゃ外に聞こえちまうぜ」
「・・・・・外に・・・聞こえる・・・?」
「ッて本当に誰か入って来るぜ」
「・・・!?」

耳を欹てると確かに、近付いてくる誰かの足音が聞こえて来る。だがその時の正治の脳裏によぎった考えは、

『もし今、俺のこの格好を見られたら・・・、俺の格好を見た奴は・・・・・』

開け放たれた個室の外に剥き出しの生尻を向け、今だザーメンが漏れ出ているアナルを、嬌声を上げながら弄り回している。そんな姿を見た相手はどんな反応をするのか、それが分かる正治は、一歩ずつ足音が近付く度に、より一層激しく声を上げ、より一層激しく弄り回した。

コツ・コツ・コツ

足音が直ぐ傍まで近付いて来た。

『あと少し、あと少しで見られちまうッ!!』

そう思った正治が背中越しに視線を送った先に、誰かの足先が飛び込んで来た。あと一歩でその誰かは正治の嬌態を目にする事に成る。そして正治自身は知らなかったのだ。その視線は既に、男を引き込む媚態を帯びていた事を。

あと一歩、あと一歩で、正治と誰かの視線が絡み合う。

あと一歩、あと一歩で・・・・・。


四ヶ月目・平日





「ん!?」

何時もと変わらず、正治は学校へ向かう途中、駅を出て直ぐに駅舎の死角と成っている場所で、ガクランを着た数人の学生達が、寄り集まっているのを見かけた。見れば如何やら、誰かをカツアゲしている様子だった。

「ッたっく。朝っぱらから、つまんねぇマネ、してんじゃねぇよ」

正治は溜息を付くと、スタスタとその集団へと進んでいった。

「ヤメて下さい。あなた達にあげるお金なんか、ありません」
「なぁに言ってんだか。責任取ってもらわなきゃ、イケないッしょー」
「そうそう、責任責任♪」

正治が近づくにつれ、この手の場面では良く聞かれる、聞き飽きた会話が聞こえて来た。

「手前ぇら、朝っぱら何、下らねぇ事してんだよ」

朝から不愉快なものを見せられた正治は、機嫌の悪さを隠さずに声を掛けると、

「あッ! 正治さん。お久し振りです」

何とカツアゲされていたのは、真行寺耕太だった。

「お前、ホントよく絡まれるよなぁ。趣味なのか」

正治が少々呆れて言うと、

「いえ、この人達が、他の人をカツアゲしていたので、止めに入ったら、こんな事になっちゃって」

やはり少しは恥ずかしいのか、言い辛そうに正治に言うと、

「正義感が強いのは良いけどよ。他の人間の手を煩わせるなよ」
「はい。済みません」

正治の苦言に、耕太がシュンとして答えていると、

「何、俺達を無視して、和んでいやがるんだよッ!!」
「バカにしてんのか!」

すっかり存在を忘れられていた不良達が、怒鳴ってきた。

「おっと、忘れていたぜ。悪ぃな、こいつ俺のダチなんだ。ってな訳で見逃してくれよ」

そう言って、耕太を連れて行こうとすると、

「勝手に終わらせるんじゃ無ぇよ!!」
「こっちの用事が済んで無ぇだろうがッ!」

軽くあしらわれたのが尚更ムカついたのだろう、今度は正治に絡むと、

「ああ!? カツアゲしてる奴等が、イキがってんじゃ無ぇよッ。 相手になってやらぁ!!」

売り言葉に買い言葉、正治の方も既に拳でカタを付ける気に成っていた。

「言いやがったなッ! ブッ殺してやるッ!!」
「おッおい! チョット待て、こいつ“悪魔の右手”を持つ、あの狂犬じゃ!!」
「何ッ!! あッ! でも確か今は右手を怪我して、使えなかったはずじゃぁ」
「いや、もう治った上に、“生まれ変わった悪魔の右手”って言われてるって」

確かに正治を見れば、最近まで覆われていた右手の包帯は無くなっていた。

「おい、ヤバイんじゃねぇか」
「あ、ああ、そうだな」
「ここは、ちょっと」
「こッ今回は、見逃してやらぁ」
「がッ学生の本分は、勉強だからな。遅刻しちゃマズいだろッ」
「じゃッ、そうゆう事で」

白々しい言い訳を残して、不良達は脱兎の如く逃げ出した。

「なんだぁ、張り合いの無い連中だな」

持ち上げた拳の置き場も無く、正治も気が抜けてしまった。

「あのッ、正治さん。ありがとうございました」

逃げていった不良達を眺めていると、正治の前に回った耕太が、礼を言って来た。

「おお、これから自分の手に余る事には、首を突っ込むなよ」
「はいッ、これからは気をつけます」
「そうか。俺も学校があるからな、じゃぁな」

そのまま正治が立ち去ろうとすると、

「あッあの、待ってください」
「ん!?」
「何かお礼をさせて下さい」
「礼って言ってもな〜。こんな事で礼ってのもなんだし、お前に礼をされるってものなぁ」
「でも、それではボクの気が済みません。ボクに出来る事なら、何でも言って下さい」
「気が済まないってもよ〜」

耕太の何か礼をするまで離れない、という気がひしひしと伝わるのに、如何したものかと正治が思案していると、ふと何か思いついたのか、

「出来る事なら、何でもって言ったよな?」
「はいッ!」

正治に何かを頼まれると、耕太は目を輝かせて返事をすると、

「じゃッ、そこまでチョット付き合ってくれよ」

正治はあごをしゃくると、耕太についてくるように促した。

「あのッ、どこへ行くんですか?」
「ついてくれば分かるって」

正治はそう言うと、もと来た道を戻り駅へと向かって行った。駅舎へと入るとさっき通ったばかりの改札口を通り、構内へ進んで行った。

「あの、正治さん?」
「・・・・・」

耕太の問いかけに無言のまま、スタスタと正治は目的の場所へと足を進めていった。

「入れよ」
「あの、ここですか?」

耕太に入るように促したのは、正治が初めて雄処女を喪失した、あのトイレの個室だった。

「正治さん。ここで何を?」

耕太がこんな所で何をするのかと不審に思っていると、正治も個室の中へと入って来て、カチャリと内鍵を掛けてしまった。

「あの、正治さん?」

正治の行動に、尚更不安を募らせた耕太が正治に問い掛けると、

「あいつ等が、“生まれ変わった悪魔の右手”って言っていたよな」
「は、はいッ、言っていました」

ヌッと、顔を耕太に近付けた正治は、

「その訳を、教えてやるよ」
「え!?」

そう言うが早いか、正治は右手を耕太の股間へと触れさせると、まるで手品師かピアニストの様に巧みな動きを見せた。

「あッあのッ! 正治さんッ!!」

正治が耕太の股間に触れていたのは、ほんの数秒足らずだったが、その数秒足らずで耕太の股間は、ズボン越しから見ても丸分かりに成る程完勃ちされた。

「ッて訳だ」

耕太は勿論知らなかったが、あの初体験から正治は満員のモノレールの車両内や、喧嘩を吹っ掛けて来た相手で旨そうな奴がいたら、その手管を駆使して食い漁っていたのだ。そしてその噂を広めていたのは、右手でボコボコにされて喧嘩に負けた挙句、その後正治に美味しく(右手で調理されて)頂かれてしまった不良達だったのだ。噂の情報があやふやだったのは、喧嘩に負けたならまだしも貞操を奪われ、それも相手は自分を負かした正治だと言うのに、あまり具合の良さに、自分からお代わりをしてしまったなんて、恥ずかしくってハッキリと言えなかったからだ。もっともその後暫くは、正治に食われた連中のオカズはその時の正治だったり、周りに気付かれない様に、あわよくばもう一度、正治とのチャンスをと狙っているのだが。

「男にしてやるぜ」

そう言うと正治はしゃがみ込み、耕太のズボンを下着ごと足首まで引き落とした。

「あッあのッ! 正治さんッ! 何をッ!!」

耕太もここまで来れば、正治が遣ろうとしている事が予想出来るのだが、あまりの展開の速さに思考が回らなくなっていた。

「へぇ〜、成る程ねぇ」
「いえ、あの、これはッ!」

正治の目の前に曝された耕太の性器は、サイズこそ外見に吊り合った大きさだったが、先端の包皮はきれいに剥けている、完全な露茎だったのだ。

「これは自分で剥いているからじゃぁ、無いよなぁ?」
「あのッ、これは自然にッ! 自分でなんか・・・」
「ふ〜ん、良い事だ」

憧れの正治の目の前に、それも最も恥ずかしい状態の股間を曝されて、耕太は真っ赤になって、しどろもどろに答えていると、

「先ずは、下ごしらえといくか」

正治はパクッと耕太の性器を咥えると、ねっとりと味わいだした。味わうとは良く言ったもので、耕太の露茎が自然に成った物か味覚で確かめたのだ。そしてそれは耕太の言葉が、嘘ではなかったと言う事を証明した。仮に耕太が仮性包茎で、平常時は包皮を被っており、勃起時に剥けていたとしても、当然勃起状態よりも、平常時の方の時間が長いのだから、亀頭に独特の匂いと味が残ってしまうのだが、耕太にはそれが無かった、と言う事は即ち、耕太の性器は平常時も露茎だと言う事に他ならないと言う事だ。

「せッ正治さんッ! 離して下さいッ。! もッ出ちゃいますッ!!」

耕太の言葉に正治は耕太と視線を合わせると、性器を咥えたままニヤリと笑い、千切れるほどの勢いで吸い上げた。

「ぁ.....」

それだけで経験の無い耕太は、目の裏にチカチカと火花を散らして、正治の口内へと精を放ってしまった。

「耕太。お前も毎日、抜いているだろう。味は濃ぃけど、あっさりしてるからな」
「すッ済みません・・・」

正治の口の中に漏らしてしまった事。そして正治の口元に、自分が放った精の残滓を見とめた耕太は、恥ずかしさのあまり消え入りそうな声で謝った。

「謝る必要は無ぇよ。これからタップリと、礼をしてもらうんだからな」
「えッ!? それって、もしかして・・・!!」

正治が言わんとしている事を察した耕太の目の前で、正治はズボンも下着も全て脱ぎ捨てた。そして耕太に背を向けると、軽く尻を突き出して、

「礼はちゃんとしてくれよ」
「???正治さんッ!!」

耕太の目には今、剥き出しの正治の尻が映っていた。日に曝されていないそれは想像した以上に生っ白く、蛍光灯の人工の明かりに、そこだけ白く浮き上がって、健康的な正治とは掛け離れた、妖しげな色気を醸し出していた。然しながら生っ白いとは言え、正治の尻である事を証明する様に、それは小振りで小高くキュッと引き締まり、さながら未だ青く固い白桃の実の様で、もし齧り付いたら林檎の様に、瑞々しくともシャリシャリと言った、固い食感を想像させた。

いくらウブな耕太でも、ここまでお膳立てすればもう、男として後戻り出来ないと踏んだ正治は、耕太に向き直ると、蓋を被せた洋便器の上に浅く腰掛けて、自らオシメを換える赤ん坊の格好を取り、両足を持ち上げて開いた。

「礼をするには先ず、これを取ってもらわなきゃな」
「あのッ、これって!!?」

耕太が戸惑うのも無理は無かった。何しろ正治が自ら両足を持ち上げて曝した、青い白桃の中心には、指を一本引っ掛けられる程度の、黒いリングが突き出ていたのだ。

「これを引き抜いてくれなきゃ、礼が出来ないだろう?」

耕太を誘う様に、突き出ているリングはヒクヒクと動いた。

「・・・・・はい」

耕太が奥手と言えども、学校生活をしている以上、聞くとはなしに周りからその手の話が聞こえてくる。正治の青い白桃から突き出ている物が、その手の玩具だと言う位は耕太にも分かる。今度は耕太が洋便器の上で仰向けになっている、正治の元にしゃがみ込むと、リングに人差し指を引っ掛けて恐る恐る引っ張った。だが何回も引っ張っても抵抗があるものの、何かに引っ掛かっている様に少しも引き抜く事が出来ないでいた。

「あの、正治さん?・・・・・」
「ん? 俺は力を抜いているぜ。もっと思いっきり、引き抜きゃなきゃな」
「・・・・・はい」

耕太は正治が意地悪をしているのだと思っていたのだが、そうでは無いと言う事をこの直後に知る事になる。

「☆〒※¥*!!??!!!」

正治の言葉通りに、力を込めてリングを引っ張ると、耕太は信じられない光景を目にした。リングの先が見えたと思ったら、行き成り爆発したかの様に、黒い塊が目に飛び込んで来たのだ。それは青い白桃の中心をグワッと開くと、自らの重さにズルズルと中から抜け出て来たのだ。耕太は当初、拙い知識でそれがアナルパール等の類だろうと思っていたのだが、実際にはリングの先は凹凸は一切無く、表面はツルリとはしているが、特大のボンレスハムの様な極太のゴムの塊だったのだ。耕太が青い白桃から抜け落ちた、キロ単位も有るその塊を落とさなかったのは、その非現実的な光景に指先までもが強張ってしまったからだ。

「次は何をするか分かるよな?」

だがゴムの塊が抜け出た、正治の青い白桃の穴を食い入る様に見つめている耕太には、正治の言葉はもう聞こえていなかった。その非現実的な光景に、早くも興奮のピークに達した耕太の耳には、早鐘の様に打つ心臓の鼓動どころか、キーンと言う金属音の耳鳴りの所為で、それ以外の音を一切遮断していたからだ。
そして極太のゴムの塊が抜けた後のアナルは、正治の括約筋の力強さを知らしめる様に、ゴムの塊の太さと同じ大きさに開き切ったままだったが、緩んだ感じは一切無く、正にくり抜いたと表現する以外に無いほど、パックリと開き切っていた。だが正治の尻が青く固い白桃の実であるなら、その中身は全く逆の、熟れ過ぎて腐る直前の桃の様に真っピンクに染まり、くり抜かれた果肉はその自重に耐え切れずに、今にも崩れ落ちそうにぬらぬらと蠢き、その切り口からは本当に果汁を漏らしている様に、たらたらと正治の胎内からローションや腸液では無い、何かの妖しい分泌液が溢れ出て、その淫靡な果汁は尻を伝わり、便座蓋を流れて床下までも濡らし、辺りを甘ったるい香りで包んでいた。

「・・・耕太?」

正治は気付かなかったが、血走った目で瞬きもせず、熟れた桃の果肉を凝視していた耕太には、もう唯一つの考えしか頭に無かった。

『穴ッ!穴を塞がなくっちゃッ!!早く塞がなくっちゃ、崩れちゃうッ!!!』

だが耕太の頭には、まだ指先にぶら下がっている、ゴムの塊を戻すと言う発想は浮かばなかった。

『何か、穴を塞ぐ何かをッ!早く何かで塞がないとッ!!』

そして麻痺した耕太の思考で導き出された答えは、

『これッ!これで塞げばッ!!』

それは耕太の股間でそそり勃っている性器だった。耕太は指に引っ掛けていたゴムの塊を捨てると、股間でそそり勃っているそれを掴み、パックリと開き切っている熟れた果肉の中へと突き入れた。しかし特大ボンレスハム程の大きさの穴と、耕太の標準サイズの性器では到底塞げるものでは無かったのだが、耕太の亀頭の先がほんの少し、ピチャリと果肉に触れた瞬間、それはまるで獲物が掛かった食虫植物の様に、もしくは哀れな獲物を口内へと誘い込む、捕食動物の様に一瞬で縮み、耕太の性器を捕らえてしまった。

「ああッ!!」

正治の桃の中は見た目通り、グジュグジュに柔らかく果汁が溢れながらも、ガッチリと耕太を捕らえて離さなかった。唯一つ見た目と違っていたのは、果実と表現したが植物の冷たさは無く、茹でた桃の様に熱く、果肉が溶け掛けている様だった。
そして哀れな犠牲者とは言ったもので、耕太は捕らえられたその一瞬で、正治の中へと精を放ってしまったのだ。初体験が極上の桃とは言え、哀れとしか言い様が無い。だが既に雄の本能に囚われていた耕太は、その事に羞恥を覚えずに、放った精を潤滑剤代わりに激しく腰を振り出した。
正治の桃の中を突けば正に、腐って溶けかけた果肉をグチュグチュと突き潰す感触で纏わり付き、耕太のすりこ木と言うにはおこがましいそれで突けば突く程に、潰した果肉から淫靡な果汁が溢れ飛び、耕太の下腹どころか下半身全て、いや足元に落としたズボンや下着まで、グッショリと濡らしていた。そして飛び散るその果汁は、耕太の精と交じり合うとさながら化学反応を起こした様に、更に甘く強い香りを振り撒き、また桃の中で突き潰しているすりこ木は、触れ合っている所から、甘く狂わせるの果汁の毒が染み込んで行き、耕太の頭の中を蛍光ピンクのハレーションで眩ませていた。

「ッ!・ッ!・ッ!・ッ!・ッ!」

人気の無いトイレの中は、耕太の腰の振りに合わせた鼻息と、桃を突き潰す水っぽい音だけが響き渡っていた。あれから何度桃の中で精を放ったのだろうか。おそらく耕太自身も、放精していた事に気付いていないのだろう。桃の中にささやかなすりこ木を突き入れ、正治にしがみ付いてからというもの、固く両目を閉じて歯を食い縛り、一度も開ける事無く遮二無二、腰を永久機関の様に動かしているだけなのだ。

「筆下ろしには、刺激が強過ぎたか?」

桃の虜と成っている耕太には、正治の言葉さえ届いていないと知りながらも声をかけた。正治自身もまた、ただ機械の様にピストン運動を繰り返す、耕太の動きは物足りないが、我を忘れて淫欲に溺れている耕太が愛しく思え、耕太の腰に絡ませている脚をグッと引き寄せた。

「ッ!!!」

それだけで耕太は放精してしまったが、それでも放精しつつも腰を止める事無く振り続けていた。その様子が本当に愛しくて、正治はまるで母親が赤ん坊を可愛がる様に、耕太の頭を右手で撫でていた。そう右手で。

「消えちまったんだよなぁ」

正治のあの初体験から、一体何時の間に消えたのか、セイジもせいじも気が付いた時には居なくなっていたのだ。否、この場合には元に戻っていたと言うべきなのだろう。元々が正治の深層心理下の、隠されていた欲望とそれを解消する為に具現化した存在なのだから、正治自身がその欲望を認め受け入れた事で、実体化している理由が無くなり、本来有るべき正治の精神世界へと還っていったのだろう。

「あいつらには感謝しなくちゃな。どんなに変わっても、俺は俺だって事だし。何よりこんな楽しい事を、知らずに済んだんだからな」

そう独り言を漏らすと、耕太の耳元へ口を寄せ、

「こんなんじゃ、礼に成らないぜ。これからジックリと教えてやるから、そこだけじゃなくて、俺をグチョグチョになるまで楽しませてくれよ。いい男に育ててやるから、玉が空に成るまで出しちまいな」

囁く様に吹き込み、耳朶をねっとりと舐め上げれば、耕太は桃の中へと何度目かの精を放った。

『意外とタフで絶倫だが、早いのが難点だな。まっ、それはこれからシゴいてやるからイイか』

正治は耕太との新しい関係に、早くも思いを馳せていた。始まったばかりの正治の楽しみに、早くも新しい楽しみが加わったのだ。これから先が楽しみで仕方が無い。人生成る様に成る、そう思う正治だった。




オマケ


この後精根尽き果て、正気に戻った耕太は、正治に男の手解きと言うものを、タップリと身を持って教えられる事に成るのだが、それはまた別の話と成る。
ところで正治が耕太の最中に、チラッと思った事は、

『こいつ、汁塗れであの匂いをさせる、グショ濡れのズボン、一体如何するんだ?』

と言う事だった。

ホントに終り




玄さんより、小説を頂きました!!!!

どうですか、この表現力と、発想力は…!!
ホント、すごいっす〜!!

セイジならではこその作品ですよね!!!!
ありがとうございました!!!!